こんにちは!つばめタクシーグループです。
タクシー専門情報誌【Taxi Japan】という雑誌を皆様ご存じでしょうか?
この【Taxi Japan】2023.05.31号に、天野代表のインタビュー記事が掲載されました!
本日はインタビューから一部抜粋してご紹介いたします。

中タク連で「リ・デザイン」勉強会

中部タクシー協会連合会は、4月28日、愛知県名古屋市中村区の「AP名古屋」において、
『地域公共交通の『リ・デザイン』を考える勉強会」を開催しました。開催の経緯はどういうものですか?

天野:きっかけは、公園をしていただいた名古屋大学大学院教授の加藤博和先生から名古屋タクシー協会の事務局長に声をかけてもらったことが始まり。
名城大学教授の松本幸正先生も名古屋市地域公共交通開示の会長のほか、名古屋市に隣接する日進市の地域公共交通会議の会長も務められていて、
愛知つばめ交通名鉄西部交通瀬戸自動車運送の3社が参加した、令和4年度日進市デマンドタクシー実証実験にも携わられていたという関係がある。
国土交通省の森哲也旅客課長にも参加していただけることになって、非常に緊張感のあふれる勉強会になり、
森旅客課長からは大変に良い話をしていただけたと思っている。

相乗りと乗合の壁をなくす

時間指定予約以外の取り組みはいかがですか?

天野:先日の勉強会終了後の懇親会でも森旅客課長に確認をしたが、相乗りと乗合の壁をなくしてシームレスにすることが一番大事。
現在つばめタクシーグループで開発しているのは、ひとつの車載型タブレット端末で、貸切(一般のタクシー)・相乗り・乗合のすべてに対応できるマルチモード
例えば、現状のデマンド型乗合タクシーは、利用者がいてもいなくてもその地域に張り付きとなるが、
そうではなくて、配車注文に応じて乗合タクシーの適用地域に配車されれば、自動的に乗合タクシーになる というようなイメージ。
その輸送が完了すれば、通常のタクシーに戻る。相乗りも同じで、そうすればタクシーの生産性が上がるし、
自治体側の、デマンド型乗合タクシーの運行を委託する固定費用も少なくなる。

※貸切(一般タクシー)・相乗り・乗合のマルチモード対応については、9月ごろに完了、自治体に提案できる体制も整う見通し。

需要予測システムを刷新

大きな投資をして精力的に進めている、配車システム関係の自社開発の状況はどうなっていますか?

天野:マルチモード対応の車載型タブレット端末は自社開発しているもので、すでにつばめタクシーグループのタクシー全車への設置が完了している。
そのうえで第一段階として、通常の無線配車や「スマたく」*に加え、配車アプリの「S.RIDE」「DiDi」への
ワンタブレット化の対応が済み、第二段階として「スマたく」の事前確定運賃対応に取り掛かっているところ。
タブレット端末のルート案内地図にはコストがかかるが、乗務員の評判が良いナビタイムを採用。
新たな需要予測システムについても、NTTドコモでタクシーの需要予測システム開発に携わった長崎大学情報データ科学部准教授の神山剛先生にお願いをしている。
従来は、タクシー需要の状況をゾーンで示していたが、そういった形ではなく、つばめタクシーグループの中でも生産性の高い乗務員たちが、どの時間帯に、どのルートで営業していたかのデータ化にも取り組んでおり、実績やノウハウなども反映させたルート型の需要予測システムにしていく考え。
情報の非対称性の問題などもあり、流しタクシーは最も非効率的な営業方法だが、システムの力で非効率な部分を補完・解消していく。

ータクシー営業になれていない新人乗務員や女性乗務員には心強いツールになりそうですね。

天野:相乗りについては、ミライシェアのAPIを配車センターのシステムと繋ぎ込む作業を順次に行っているところで
「スマたく」のアップグレードについては、時間指定予約配車と事前確定運賃への対応を先行させ、次いで相乗りとなる。

※「スマたく」…自社専用配車アプリ。
社員用ツールのみではなく、お客様用アプリも、現在はiPhoneのみだが、androidでも利用できるようにアップグレード予定。

こちらはアップグレード前の需要予測システム表示。 ゾーンで示しています。

 

生き残る会社に代わる最後のチャンス

天野:今は、タクシー業界の中で生き残っていく会社に変わる最後のチャンスだと思っている。やれるとことにやってもらう、そういう考え方が国土交通省の施策の中からも読み取れる。
例えば、配車アプリ「GO」の名古屋における配車シェアでは、つばめタクシーグループが売り上げシェアとほぼ同じ35~36%、次いで宝交通の25%、名鉄タクシーグループの20%などとなっている。
3グループだけで名古屋における「GO」の配車の約80%を占めている状況だ。
名古屋業界では準大手の宝交通は、迎車料金200円を設定していないこともあるが配車シェアを伸ばしており、さらに、4年ほど前からつばめタクシーグループのあんしんネット系タクシー会社と同様の手法に乗務員募集のやり方を変えられたようで、乗務員数も増加傾向。
毎月5~6人ほどのペースで増えていると見える。乗務員の平均年齢も下がっており、あんしんネット系の48歳と同水準になっておられるようだ。
新卒乗務員採用も含めて様々な取り組みをされており、やれるかやれないか、ではなく、やるかやらないか、という意味で、やる、と決断されて取り組まれているのであろう。